函館の旅 その1は
こちらをどうぞ。
さて。北海道といえばやっぱりグルメ。おいしいものを食べまくりました。
はじめて函館に来たときに味わった、一見なんでもなさそうな小さなホテルの一階にあるレストランの、なんの変哲もないジャーマンポテトが異様に美味しかったり、かと思えば、老舗レストランの洋食にうっとり舌鼓を打ったり。もちろん朝市のイカも美味しいしと、一体何キロ太るんだ、ていうか、なぜ人は1日3食が相場なんだろうかと、不条理に感じてしまうくらいの美味しいもの攻めに、来る度に頭を悩ませます。
今回も悩みに悩んだ挙げ句に、『鮨処 美な味』、というお店に行くことに。ミシュランひとつ星獲得店です。
カウンターとテーブル席での、2コースのみで、私と夫はテーブルを予約。つまみ三品と握り八貫。
つまみのイカのお刺身の透き通っていること。この歯ごたえ、甘味、ね。んまい。
左写真の左、確かさわら、だったかな、ちょっと忘れましたが、まるでお肉のような味わい。ほんのひとくちの贅沢がたまらん。
お寿司ももちろん美味。特に貝類の絶妙な歯ごたえがもう。
追加で頼んだにしんの握り(左写真・右端)も、しめてあって美味しいのなんの。またぜひ食べたい。
店主もとっても良い人で心地よかったです、本当に。
こちらはフレンチレストラン、『唐草館』にて。
親族との食事だったので、お写真1枚ぱちりしただけですが(しかもボケてるし)、こちらも、星なしですが、掲載店とか。
『唐草館』は2度目だけれど、どれも間違いない味でほっとします。
そういえば、ここ数年、ミシュラン系のお店に行くことがときどきあります。特に私はグルメ(外食)に詳しくはないんです。基本、おうちごはんが大好き。味もカロリーも栄養素も、自分好みにコントロールできますからね。『食品成分表』を見てにやにやと、「おーこれって案外ビタミンEあるんだ」なんてやりながら、メニューを考えたりするのが大好きなんです。
ただ、ミシュランガイドが日本に上陸してからというもの、持ち前の“ひねくれミーハー”がね、うずくんです。
映画の仕事をしていたときもそうだったけれど、みんながきゃーきゃー騒ぐものって「またまたそんな、大げさな」と、たいがい訝ってしまう傾向が私にはある。以前、テレビの番組で、行列グルメに長時間並ぶ客達を目の前に、某夫人が、「ばかじゃないの」と実に清清しく言い放ったがごとく(笑)、いや、私は気が小さいのでそんなことはしませんけれどもねあーた、でも、わたくしにもどこか、「なんだかもう猫も杓子も……」のような、気持ちが、あるのは事実です。
ただ、私はそうした訝るものを、遠くから批判するのはあんまり好きじゃない。可能な限り実際やってみて、試してみて、ぶうぶうと文句を言いたい。ならば、ミシュラングルメも食べてみるしかないなと思い、ここ数年特に、そうしたレストランを選ぶようになりました。
それで実際はというと。さんまさんのネタじゃないですが「またまたそんな言うてから……うわ、ほんまや」と(笑)。まあこれも、映画やコスメ同様なんですけれどもね。良しと言われているものは、何かそれなりの理由が、あるわけです、当然です。わかってはいますが、やっぱり基本は疑り深いので。ちゃんと試してから文句を言おうと。そして大概、「うわほんまや」と。
入口はひねくれているけど、出口は案外ミーハーなんです結局。入口も出口もひねくれているのはセルジオ越後さんくらい辛口の名手(って表現であってる?)じゃないとね。務まりませんから。それはそれで憧れる。
というわけで。
三ツ星三ツ星ってうるさいわねと密かに思いつつも、結局いつも、素直に「あら美味しいまた来よう」と、すっかりやられて帰ってくるわけです。なにごとも個性。
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