渋谷のM・A・Cで買い物をするのが好きである。空いているときも好きだし、案外混んでいるときも楽しい。ギャルちゃんがいっぱい、いるからだ。
ある雨の日のホームで、電車内に置き忘れた私の傘を、気づいたギャル風の女の子が、一旦降りてまで私に持ってきてくれたことがあった。そのときの私は、片手にバッグ、片手に携帯を握ったままという状態で、ものすごく恥ずかしかった。移動中暇だとはいえ、携帯サイトのニュースを読むのに夢中になりすぎていたのだ。駄目な大人。そして当たり前だが、ほぼ金髪の髪を高く飾って、目の周りを真っ黒にしている彼女たちだっていい子はいっぱいいるんだよな、と思ったものだ。
さて。ここまでわかっているのだけれど、それじゃあすんなり、彼女たちががたくさんいる売り場に入れるかというと、やっぱりちょっと気圧されてしまう(笑)。そういうとき私は、あえて飛び込み、あえて彼女らと距離をとることなく、商品を見て回ったりする。近くで見る彼女たちは、遠くから見るよりずっと可愛くてコスメ愛もたっぷり。きゃっきゃ言いながら友達と選んでいる様子をちゃんと間近で見ると、なんかいい子たちだよなと、やっぱり当然のように思うのである。
確かにやんちゃだし、口が悪いなぁなんて思うこともあったりするけれど。私は今日も思い切って、渋谷のM・A・Cで、ギャルちゃんたちに混じって買い物をしちゃうのである。
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