ここまで肌を晒すなら、映画『血と骨』でなぜもっと脱がなかったのか鈴木京香。彼女の品を持ってすれば、少々脱いだところでそうダーティなイメージにはならなかっただろうにもったいない。
いや、京香さんの事を書きたいのではありません。YOUです。このドラマの主人公は紛れもなく鈴木京香なのだけれども、私は毎回、YOUの存在感と台詞に釘付け。
NHKのドラマ『セカンドバージン』。17歳年下の妻子ある男と、45歳で出版社の敏腕プロデューサー・中村るい(鈴木京香)が恋に落ちる不倫のお話。最初あまりにベタなあらすじに期待をしていなかったのだけれど、実はるいはバツイチで、未だ金の無心に来る26歳フリーターの駄目息子がいたり、一人で生きていくため女としての人生を諦め働き、20年以上前に離婚して以来男性を知らない(だからセカンドバージン)という興味深い身の上。この実情を背負っての不倫て、一体どうなるのだろうと、どきどきわくわくしながら見始めた。でも。第3話でるいの息子・亮の同棲している恋人として、愛子(YOU)が登場すると私の興味は一変。
愛子は元『横須賀ピストルズ』という伝説のパンクバンドのボーカルで今はスナックを経営、そして亮より14歳年上の40歳という設定。タトゥーまみれでメジャーデビューを目指す不安定なロッカーもどきの息子の、どこが好きなのかとるいが尋ねると、「お金もないし子供だけど、あたしが一番なんだ」と愛子は言い放つ。音楽としては無理そうな彼だけれど、妻のいる人は嫌だし、「妻と別れる」って言って別れた人いないもん、と。その時点でるいが不倫をしているとは知らなかったとはいえ、るいがさまざまな葛藤の中、惹かれ合って結ばれて、切ない恋心が募る世界が美しく描かれていて、なんだか年のいった恋も素敵、なんてうっとり見ていたのに、この「あたしが一番」の台詞でひゅーっと現実に引き戻された。しかもこれをYOUが言っているとなれば、妙な説得力と破壊力でいっぱいだ。前回も、亮と喧嘩し家出をしてきて、お店まで閉めちゃってるいの部屋に居候を決め込む愛子は、「でも次の仕事は決まってるよ、ラブホの電話番」とまた一発。何度も言いますが愛子は40歳という設定。唖然とするるいに見ている側もどっぷり共感するのだけれども、心配をよそに、結局息子は愛子を迎えに来て二人仲良く帰って行く。残されたるいは、好きな男に電話一本もらえず一人住まいの豪邸で待ちぼうけなのに。
るいの不倫相手は、妻こそあれ、28歳超エリートで長身のイケメン。でも、こうして比較してしまうとロッカー君のほうがいいんじゃないかと思ってしまう。実際、年の差を憂うるいの姿もロマンチストすぎに見えたりして、これだけ美人のキャリアウーマン、しかも子供まで養っていた強い女が、青臭さ満開の情熱家エリート君のことを、同じ20代として知り合ったのならきっと、鼻にも引っかけていないよね、17歳年下だからこそ(っていうかそれが全て)魅力を感じたのよね? と、突っ込みたくなってしまう。
物語はいよいよ佳境に差し掛かり、エリート君の妻(深キョン)が二人の不倫に気づいて、今夜あたりからなんだかヒステリックになっていく予感。二人の、そして気になる愛子と息子ちゃんの恋の行方はいかに。考えたら愛子&息子ちゃんは現代版♪『神田川』。こういう刹那的な恋が「良し」というか、がっつりがんばって不倫なんて疲れそう……って見える瞬間があるのも今風のドラマ。そういえば、るいのビジネスパートナー、向井(段田安則)が、既婚者でありながら実はメンズ好きなのでは疑惑も最後まで気になるところです。
関係ないけど今日、『スタジオパーク』の福山さん見ましたでしょうか、格好良かったですねー。気合いの入った小野アナのメイクも、決まってなかっただけに健気でとても可愛かった~(笑)。最近、番宣までチェックして、ドラマを毎週楽しみに見るのはNHKばかり。さすが、制作費一人勝ちなだけある?
(c)tw1994
3つor1つでもOK。ひとぽち宜しくお願いします♪ ↓↓↓