今年の大河ドラマ、『龍馬伝』が昨日、第一部を終えた。私は歴女ではないけれど、けっこう大河は好きで見ている。特に今回の『龍馬伝』は異常におもしろい。そして特に、広末涼子さん演じる平井加尾のシーン!
龍馬との恋を諦め、兄のため、土佐藩のために京へ行った加尾。いくら自分で決めた道とはいえ、想い合った龍馬との別れのシーンは涙なくしては見られず、なんとも切ない気持ちになった。その後龍馬も、加尾を失い、また土佐にも居場所を見つけられずに脱藩してしまうのだが、一方気になる加尾はどうなったかといえば、前々回あたりにちらりと京でのシーンがあり、このときの彼女のメイクに釘付けになった。土佐娘らしくちょっと日焼けした小麦色のファンデーションを塗ってるくらいという愛らしさから、都の暮らしに少しずつ慣れ、かといって華やかすぎずの品ある垢抜けた顔立ちに。彼女は隠密に京での動きを探る役目、いわばスパイとして京に送られたわけだから、都の華やかさになじみつつも目立ってはいけない。うっすらおしろいをはたき眉をキレイに整えて、控えめな頬と唇の色味なのに、顔に立体感を持たせたメリハリのある凛とした顔立ち。彼女の立場や現状が、しっかり読み取れるような美しく見事なメイクで、ああ自分の責任を全うしようとしてるのね、龍馬と別れて嘆くのでなく、ちゃんと生きようとしているのね、と。とても短いシーンだったけれど、なんだか見ていて、じんとしてしまった。
雑誌のグラビアや表紙のようなメイクも好きだけれど。こうしたドラマや映画などで見られる、その女性の物語が描かれたようなメイクも大好き。特に大河は、登場人物の数十年という人生を描くから、メイクだけでなく、衣装や髪型、その人の身の回りの持ち物までもが見逃せないのである。
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